猫にとって飼い主は「大きな猫」なのか?

人間を大きな猫だと思っている子猫 その他

「猫は人間のことを“大きな猫”だと思っている」──
これは、イギリスの動物学者ジョン・ブラッドショー氏が提唱した考え方です。

猫にとって人間は「同じ仲間」のようなものだとか。たとえば、猫が尻尾をピンと立てて飼い主に近づいてくる姿はあいさつのひとつで「あなたのことを仲間だと思ってるよ」というサインなんだそうです。猫が人間を“仲間”として受け入れている証ともいえます。

こうした心理の背景には長い時間をかけて築かれてきた「猫と人との特別な関係性」があるからなのかもしれません。

人間と猫の関係はどう進化してきたの?

猫が人間と暮らすようになったのは約9,000年前。当時の猫たちは、農作物を荒らすネズミなどを追い払ってくれる“頼れる存在”として受け入れられました。

その後、猫たちは人と一緒に暮らす中で「この人たちとは安心して生活できる」と感じるようになっていったのかもしれません。今でもその感覚は続いていて、猫は私たちを“仲間”として受け入れているともいわれています。

イギリスの動物学者・ジョン・ブラッドショー氏の研究から

「猫は人間のことを“同じ猫”として見ているかもしれない」
──そう指摘したのが、イギリスの動物学者で数多くの論文を発表しているジョン・ブラッドショーさんです。

彼は研究で猫の行動や心理を観察しながら、「猫にとって人間とはどういう存在なのか?」を追求しています。たとえば、猫同士がする“ゴロゴロ音”や“なめ合い”といった行動を人に対してもすることがありますよね。これも、猫が人間を“自分たちの仲間”と思っている証拠のひとつとされています。

猫にとって、私たちは「仲間」

猫は社会性が強い動物ではありませんが「この人は信頼できる」と感じた相手には、特別な行動を見せてくれます。すり寄ってきたり、尻尾を立てて近づいてきたり、膝の上でくつろいだり。これらは「あなたは私の仲間だよ」というサインなのだそうです。

猫は言葉を話さなくても、こうしたしぐさや距離の近さから私たちへの信頼や親しみをしっかり伝えてくれているんですね。

猫と他の動物とのちがいって?

猫のこうした「同一視」の感覚は、犬や鳥といった他のペットとはちょっと違うそうです。

たとえば犬は、飼い主のことを「リーダー」として見る傾向があり主従関係を重んじるタイプですが、猫は「対等な仲間」というスタンスで接してきます。

また鳥などの他の動物は、人間を「別の種」としてはっきり区別する傾向がありますが、猫は種を超えても「仲間」と感じられる不思議な存在なのです。

飼い主を「母猫」として感じているケース

猫が飼い主を「母猫のような存在」と感じているケースも多くあります。

  • 喉を鳴らして甘える
  • 飼い主に体を擦り付ける
  • 一緒に寝る

これは子猫が母猫に見せる行動と非常に似ています。とても可愛いですね。この行動は猫にとって飼い主が「自分を保護してくれる存在」「甘えられる相手」であることの証かもしれませんね。

猫に安心感を与えるために

猫は縄張り意識が強い動物なので、自分のテリトリーが安全と感じられることがストレスを減らすポイントになります。たとえば、落ち着ける静かな場所を作ってあげたり、できるだけ大きな音を立てないよう気をつけるだけでも猫の気持ちは穏やかになります。

猫が自分から寄ってきたときには、やさしく声をかけたり撫でたりしてあげましょう。そうしたやりとりが猫にとって「この人は信頼できる存在」と感じさせ、絆をより深めてくれます。

困ったときや不安なときに鳴いて気を引こうとするのも、猫が飼い主を頼りにしているからこその行動なのだそうですよ。

猫は飼い主にたくさんの癒しと喜びを与えてくれる存在。特有のしぐさや、ふと見せる可愛らしい表情に思わず心がほっとしたり、猫が寄り添ってきて甘えてきたりする姿は「信頼されている」と実感できて、私たちの心も満たされていきます。猫と心を通わせながら築いていく絆は、大切な宝物になると思っています。

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