猫はもともと、自分で毛づくろいをして体をきれいに保つ清潔好きな動物です。そのため、普段は無理にお風呂に入れる必要はありません。
ただし、洗ってあげたほうがいい場面もあります。たとえば、白猫や長毛の猫、またはシニア猫など、自分でうまくグルーミングができない子は汚れが残ってしまうことも。また、体に泥がついてしまったときや、ノミ・ダニがついてしまった場合などは、衛生面から洗ってあげるのが安心です。さらに、オス猫に多い「スプレー行為(マーキング)」のニオイが気になる場合も、シャンプーでしっかりケアしてあげると、清潔さを保ちやすくなります。
シャンプーの頻度は、どれくらいがちょうどいい?
猫をどのくらいの頻度で洗えばいいのか迷ってしまいますよね。基本的に、健康な猫であれば 年に1回〜半年に1回ほどのシャンプーで十分とされています。
ただし、外に出る猫や老猫、長毛種、肥満猫などは1~2ヵ月に1回程度洗ったほうが良い場合もあります。元気な成猫で室内飼いの場合は、こまめに洗う必要はありませんが、汚れが目立っていたり、ニオイが気になったりしたときは、無理のないタイミングで、できるだけ暖かい日を選んで洗ってあげると安心です。
シャンプーを避けたほうがいいタイミングは?
猫ちゃんの体調や環境によっては、シャンプーを控えたほうがいい場合もあります。
たとえば、猫が病気や怪我をしている場合、またはストレスが高まっている状態で無理にシャンプーをしてしまうと、体調をさらに悪化させてしまうこともあるので注意が必要です。また、人間用のシャンプーは絶対に使わないでください。人間の肌よりもずっとデリケートな猫の皮膚には刺激が強すぎて、かゆみや炎症の原因になることもあります。必ず猫専用のシャンプーを使いましょう。
寒い日や、洗ったあとにしっかり乾かす準備ができていないときも避けたほうが安心です。濡れたままでは体が冷えてしまい、風邪をひいてしまうこともあります。猫ちゃんにとってシャンプーが安全で心地よいものになるよう、タイミングや環境にも気を配ってあげたいですね。
スムーズな準備のポイントと環境作り
・猫に優しいシャンプー用品の選び方
猫ちゃんを洗うときは、シャンプー選びもとても大切なポイントです。まず大前提として、人間用や犬用のシャンプー(犬は体臭が比較的強いため、臭いを抑えるためにシャンプーに香り成分が多く含まれていることがよくあります。)は使用しないほうがいいでしょう。これらは猫にとって刺激が強すぎて、皮膚トラブルやかゆみの原因になることがあります。猫専用のシャンプーは、低刺激で肌にやさしく、デリケートな被毛や皮膚に配慮された成分で作られていることが多いです。
・事前に爪切りとブラッシングをする
猫がびっくりしてしまったときに引っかかれてしまうのを防ぐために、シャンプーの前に爪を切っておくことは、とても大切です。また、ブラッシングをしておくと抜け毛や毛玉が取り除けてシャンプー後に絡まるのを防いでくれます。ブラッシングは、マッサージ効果もあり皮膚の血行を促進し健康な皮膚を保ちます。
・猫がリラックスできる空間づくり
猫ちゃんを洗うときは、できるだけ静かで落ち着いた環境を整えてあげましょう。シャンプーやタオル、ブラシなどの必要な道具は事前にすべて揃えておくと、洗っている途中でバタバタせず、スムーズに進められます。また、浴室の扉は必ず閉めておくようにしましょう。猫が驚いて飛び出してしまうと、滑ってケガをする恐れもありますし、捕まえるのも一苦労です。
・快適なお湯の温度
猫を洗うときのお湯の温度は、37〜38度くらいのぬるま湯がちょうどよいとされています。
冷たすぎるとびっくりしてしまいますし、熱すぎると火傷の危険もあるので、手で触って「少しぬるいかな?」と感じる程度が理想です。
また、浴室内の温度も大切です。寒いと猫が震えてしまうことがあるため、あらかじめ暖かくしておくと安心ですね。
・ シャンプーの手順
①ぬるま湯を用意する
浴室の温度を整え、37〜38℃のぬるま湯を用意します。シャワーは水圧が強いので、できれば洗面器やペット用のバスタブなどを使ってやさしくかけてあげましょう。
②足元から少しずつ濡らす
突然全身を濡らすと猫が驚いてしまうので、足→お腹→背中の順に、やさしく濡らしていきます。
③顔は濡らさず、身体だけを洗う
顔まわりはとても敏感なので、濡れタオルで軽く拭く程度に。
身体には猫用シャンプーを泡立てて、指の腹でマッサージするようにやさしく洗いましょう。
④すすぎ残しがないように丁寧に流す
シャンプー成分が残ると皮膚トラブルの原因になるので、しっかりすすぐことが大切です。泡が見えなくなるまで、ぬるま湯を使ってやさしく流します。
⑤素早くタオルで包んで水分を吸収
洗い終わったらすぐにタオルで包み、水分を優しく押さえるようにふき取ります。
猫にとってシャンプーは、少なからずストレスがかかるイベント。でも、適切なタイミングと準備、やさしい手順を心がければ、猫にも飼い主さんにもやさしいお風呂時間になります。すべて完璧じゃなくても大丈夫。少しずつ慣らしていければ、それがいちばんです。ぜひ、愛猫とのお風呂タイムを、心地よいスキンシップのひとつとして楽しんでくださいね




